おはようございます。
皆さんは、お客様に資産形成を促す際、ライフプランの提示とともに、積立運用のシミュレーション・ツールを使うことがあるかと思います。
今回は、ゼミ生の方から「SP500インデックスを月3万円、20年積み立てると2億円になるサイトを見たお客さんから問い合わせがあった」と伺い、早速調べてみました。
①「期待リターン」が、『過去5年間の平均利回り(23.9%)』と『直近の利回り(18.2%)』の2択しかない。これって、どう思いますか?
②ところで、この人たち、「リターン」と「利回り」の区別ができていませんね。皆さんは、大丈夫でしたか?
③「月3万円」で「20年」、SP500インデックスを積み立てると「2億円」になると計算されています。この計算、本当に合ってますか? 実は、「1億1949万円」が正解です。
④期待リターンを過去の平均値にする場合、直近のリターンが高すぎると過大評価気味、直近のリターンが低すぎると過小評価気味になります。そこで、機関投資家などのプロは『積み木方式(ビルディング・ブロック・アプローチ)』を用いて直近バイアスを排除します。皆さんも覚えておいてくださいね。
⑤このサイトは証券会社に誘導するアフィリエイトになっていました。このような出鱈目な数値や誤解を招く表記に対して、金融機関のコンプライアンスはどうなっているのか?
以上が私の感じたことです。特に④の「運用シミュレーションにおける期待リターンの設定方法」について重点的に解説させていただきました。
動画↓
上地明徳
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